日本の風土に根差す「ひのき」
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-- 家業である割り箸の仕事に携わって早30年になります。 今までは、消耗品である割り箸を商うことに専念してきました。使い捨ては良いことだと言う時代をあまり深く考えず、やり過ごして来たように思います。 いろいろな物があふれ、至る所に放置されているのを見るにつけ、心無い人のいることを嘆き非難することに終始していました。 それは、心無い人の仕業だけではなくて、社会のシステムがそのような循環になっていた訳です。 まだ利用すればできそうな自動車が、到る所に放置され大きなゴミになって社会の景観を損なっている。電気製品が所かまわず放置されている。あらゆる物が大量に作られ次から次へと捨てられていきました。 割り箸もその一翼を担っていました。 しかし割り箸の救われるところは、その残根が燃え尽きて今の時代に残っていないことです。 そこで考えなければならないことは、今後の割り箸の、社会での納まり具合ではないでしょか。 消耗品である割り箸を価格抜きでは世に出すことはできません。 現在の実体は、殆どの割り箸は中国からの輸入品で賄われております。 その実体は日本の輸入品の全てに言えることではないでしょうか。 現在その対応は強く認識され実施されているとは言え、物が溢れ必要以上に無理矢理消費されているのが実体ではないでしょうか。 そこで当社では、価格的にもリーズナブルで、日本の食事に相応しい何か新しい商品を作ろうと思い立ち、今回の「吉野物語り」シリーズの販売になった次第です。 日本で最初に発見された箸がひのき材で作られており、また、伊勢神宮に奉納される箸もひのき材で作られています。 この事実をみても神と箸とひのきとは、切っても切れない結びつきが感じられます。 日本の食事は、食文化と言われる程、神との関わりも含め日本の「美」を意識して供されます。 そこに使用される箸は、霧深き深山に育まれた「吉野ひのき」材で作られた箸が適任と考えます。 |
奈良県吉野郡下市町下市317 株式会社大月 Tel:0747-52-2154
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